この季節の過ごし方 立春から雨水
今朝9日の東の空です。写真の右側にうっすらですが、新月まであと三日の、一本の毛ですっとはらったようなお月様が光っています。このお月様がお日様と一緒にでてくる12日が、今年の旧暦の新年になります。
もうずいぶん、朝が早くなってきました。
長い時間、日中は高いところから地表が照らされますので、昼間の温度が上がります。それでも、この日本列島、周りの海はまだまだ冷たいので、お日様が沈むと急に冷やされます。
日中は夏に近くなっていき、朝晩は冬のまま。そう、夏と冬の合間の春がやってきました。暗くて寒い冬が終わろうとしています。いろいろなものがじっと動かず、ただただ耐え忍ぶ季節から、明るく、暖かなって、いろいろなものが芽生え、うごめいて、繁殖を始める。
いよいよ春がやってきます。
まだまだ丸まってまどろんでいたいという気持ちと、早く明るい外にでていきたいという相反した気持ちに揺れ動く時期でもあります。
この時期を、日本では、古くから正月と呼びならわして、大掃除をして、祖霊をまつり、歳神さまをお迎えして、正装して、おせちを神様と共に頂くという儀式をおこなってきました。
家においても、身体においても、冬にため込んだものを掃きだす、よい機会になったのでしょうね。新暦で正月を祝うようになった今でも、この時期に「あらたまる」、(改まる、新たになる、新たな魂がこめられる)感覚を大切にしたいと思います。
温度差から、自律神経の働きが忙しくなります。
儀式を行うとは、意識を集中させることです。一つに意識を集中させると、呼吸がゆっくりになってきます。呼吸がゆっくりになると、自律神経がよく休まります。
自律神経が忙しく働くと、胃腸の働きが過敏になりすぎたり、鈍重になったりします。
安定させるには、リズム運動であり、全身運動である、歩くことが何より大切です。身体の根っこの部分である足腰をよく鍛えることで、心も安定してきます。
温度が上がってきますので、水分補給をたっぷりしましょう。
溜め込んだものは、水に溶かされて、流れ出します。胃腸の働きも適度に水分が足りていないと働いてくれません。
温度調節をこまめにおこないましょう。自律神経を助けてあげることになります。
気温差が激しいので、冷えに注意しましょう。冷えてしまうと、胃腸は働いてくれません。いらないものも流れていってくれません。
神経を働かせていると疲れます。疲れたらよく寝ましょう。
眠気は春のサインです。十分な休息が、昨年からの緊張も解けるときです。眠気が来たら、よくよく寝ましょう。そこからまた動き始めましょう。
これはいつも言えることですが、上質な休息こそなにより大切です。心があちこちにいっていると、横になっても休まりません。レッスン最後のシャバアーサナのように、すべてを預けてお休みできるよう、心と身体を整えてからお休みをしましょう。コロナなどで大変な時期だからこそ、深い休息をとれますように。
ちなみに、正月七日の七草がゆも、もちろん、そもそもはこの時期のものです。「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」。すべてをそろえるのは、大変でも、すずな(大根の葉)と、すずしろ(かぶの葉)を使って、おかゆにするのはいかがでしょう。苦い菜っ葉が、身体の中の古いものを流してくれます。
また、この時期に旬を迎える、大きな柑橘類も、古い油脂を流してくれます。
こまめにお掃除をして、胃腸を軽くして、たっぷりお休みをする。
食べて、動いて、休んで、日々新しく過ごして参りましょう。
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