霜の降り始める季節。空気が冷たく澄んでくるときです。
この秋、これまでのいろいろな変化に、ほんとうに頑張って対応してきたわたし達。そのストレスが身体の不調として現れてきたという方も多かったようです。
でも、おそらく、もう台風はやってこないでしょうから、お天気については、これから少しずつ安定してくるでしょう。
寒い7月に暑い8月でしたが、昨年に比べれば台風の被害は小さかったし、お野菜もお米も例年通りに収穫できているようです。
少し肌寒いかもしれないけれども、お天気は悪くない。そして、食べ物は収穫できた。栗やかぼちゃ、お芋など、ほくほく、温かく甘いものがおいしい季節。気圧も安定して、体力をとり戻せる時期です。
日本という国で暮らすたいへんさは、冬の寒さや夏の暑さそのものでなく、お天気の変化にあります。昨日暑かったと思ったら、今日はがくんと寒くなる。その変化に対応してくのが大変です。
でも、これからの、お天気の安定する時期には、そうした変化に体力を使う必要が少なくなるので、筋力をつける運動、可動性を高める運動などに体力を割けるようになります。ウォーキングでも、少し遠出ができるでしょう。目には紅葉も鮮やかでしょう。
今のこのころを、旧暦では神無月といいます。
日本中の神様が出雲に集まる月なので、神無月。逆に出雲では神在月というと習いましたが、あるいは、この、短い気候の安定する季節、わたしたち一人ひとりに気持ちの余裕ができて、どこにでも、誰にでも神様の宿る、神な月、神の月という意味にとらえてもいいのかもしれません。
わたくしどもの院長の、友永淳子も、11月が一番瞑想に適した月と申します。
確かに、空が高く、背筋の伸びるこの時期、気持ちも安定しますので、自分の心の動きを眺めるのに最適です。他に、五感が引っ張られることがないというのは、こんなに楽で、気持ちのよいものかと、教えてくれる気候です。
なにも、30分、1時間と時間をとる必要はありません。自分の心が動くとき、自分の呼吸に意識を向ける。息は出て行っているのか、入ってきているのか。その呼吸は荒いのか、穏やかなのか。荒いようでしたら、それはどうしたら穏やかになるのか。呼吸が穏やかになったら、心はどうなるのか。そう、見ているだけでよいのです。
ヨーガのような、ゆったりとした動きに、集中しやすくなる時期でもあります。ちょうど、わたくしたちのオンラインレッスンのように30分、あるいは1時間、ずっと身体の動きに、呼吸に意識をおいたとき、わたしたちの心はどうなるのか。
わたしたちの先生、スワミ・シバナンダとそのお弟子さんたちは、神さまとは、「無限のもの、時間や空間の制約をうけないもの、姿かたちのないもの、それ自体で満ち足りていて、他の影響をうけないもの」とおっしゃいます。そして、瞑想とは、神にいたる方法だと、おっしゃいます。
神の月、霜降のこのころ、少しずつ、瞑想を身近なものにしてきましょう。
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